今回の研修会のテーマは「透析と上手に付き合っていくために知っておきましょう!」で講演内容は「薬を正しく使ってハッピーライフ(上手な薬の使い方と注意点)」と「透析治療における水・電解質を学ぼう!」でした。
第1講演「薬を正しく使ってハッピーライフ」
下越病院薬剤部、腎臓病薬物療法専門薬剤師の三星 知先生が「薬を正しく使ってハッピーライフ」を講演されました。
注意が必要な薬
市販薬は禁忌な商品も有り、健康食品についてはリンやカリウムが多く含有してたり、カルシウム、ビタミンD、鉄が入っている場合が有るので摂取する場合は必ず主治医や薬剤師に確認を取って下さいとの事でした。
腎臓から排泄される薬は減薬
飲み合わせに注意する薬
例:コルヒチンにクラリスロマイシンの併用など
禁忌の市販薬
例:スクラルファートなど
健康食品は注意が必要
薬の飲み方
①薬はコップ1杯の水が原則ですが、水分制限されている透析患者さんでは、無理に1杯飲む必要は有りません。ただし骨粗鬆症の薬などコップ1杯の水で飲まなくてはならない薬があるので、その場合は指示通りの水分量で内服しましょう。
②薬を1錠ずつバラバラにすると、誤って包装ごと飲み込んでしまい食堂を傷つけることがあるので、バラバラで保管しないようにしましょう。
飲み忘れた時
●1日3回飲む薬
4時間以上開ける→食後1時間まで服用可
●1日2回飲む薬
5時間以上開ける→朝忘れたら昼食後まで服用可
●1日1回飲む薬
8時間以上開ける→朝忘れたら夕食後まで服用可
リン吸着剤は食後30分までは思い出したときに服用可
噛み砕いて服用する薬と噛み砕いてはいけない薬があるので注意しましょう。
薬は開封しても数日は大丈夫でが銀紙で包装されている薬は開封後早めに内服
薬局の活用方法
①投与量が正しいか確認できる
②残薬の調整が出来る
③錠剤、口腔内崩壊錠、ゼリー、貼り薬、注射などライフスタイルに合った剤形に変更できる場合がある
④薬が多い時は減らせる薬があるか検討することが出来る
⑤災害時には薬情かお薬手帳を見せれば、処方箋が無くても薬局で薬がもらえるとの事
最後に「薬で困ったことがあれば薬剤師に相談して下さい」との事でした。
第1講演のまとめ
「透析患者の薬剤ポケットブック」を持ってるので禁忌な市販薬はある程度分かってました。
でもポケットブックに全部の薬が載ってる訳では無いので市販薬や健康食品は自己判断せず主治医や薬剤師に聞く事を再確認しました。
市販の胃薬や解熱剤には透析患者には禁忌の薬が多いので薬は透析施設から必ず処方してもらいます。
【追記】
第2講演は『 新潟腎友会の第13回秋季研修会のまとめ 2/2』を見て頂けると助かります。